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機能美 [その他]

今時珍しいパートタイム4WDというタイプの車に乗っています。
普段はリア駆動のみのFRで、必要な時だけガコンとレバー操作して
4駆にするという昔ながらのやつ。



IMG_0603.JPG



センターデフが無いので、4駆状態のまま
駐車時などで低速でハンドルと切ると
前後の回転差を吸収できずに車が進まないという
およそ今時と言えない機構(^^;)

4駆を使うのは雪が降った時と不整地のスロープでのランチングくらいか?
と思ってます。
整備されているスロープはFRのままで問題ないので
4駆が必要な時って実際ほとんど無いんですよね…。

で、この4駆にして走るということを、たまにはしてね!
と取説に書いてあるので、たまに入れてるんですが、
そんな時に思い出したのが、オヤジの昔の車。



錦鯉の世話をすべく、未舗装路の山道を走るための車として、
昔は三菱のJeepを使ってたのを思い出しました。
屋根付きタイプの時もあったし、幌のタイプの時にあったのですが、
必要最低限さが半端無く、子どもながらに「なんだこのふざけた車は…」
と思ったものでした。

オヤジからしたらそれは趣味とか遊び心とかじゃなくて、
雨が降ってぬかるんだ時でも未舗装路の山道を
間違いなく走破してくれる車じゃなきゃダメだったわけです。
エサやりとか毎日のように行く用事があるので。

そんな三菱Jeepが家にあった時代、
一度だけその凄さを垣間みた出来事がありました。
近所の大きな川の雑草生えまくりの河原での出来事。
なぜか道に対してJeepを直角にするオヤジ。
目の前には一段下に生える雑草やブッシュ。
下も先も見えません。


おもむろにレバー操作して(多分ローギアの4駆:L4にしたと思われる)
アクセルを吹かし、躊躇無くその先も見えないような、
車が走れるとは思えない地へJeepを突っ込ませるオヤジ。

「何考えてんだ!」と思ったのを覚えています。

でも凄い唸り音を上げながら突き進むJeepに、
「あ、この車は平気なんだ」と悟るのでした。


屋根も無くドアも鉄の棒しかない車で、
傷とかそんなことはどうでもいいような外観だったので、
私もオヤジもそんなこと気にしてませんでした。
とにかく普通の車とは根本的に違うのを学習。

もうこんな経験することも無いんだろうな~。


パートタイムの4駆でデフロックが付いて、
リジッドサスの車ってこういうこともできるということで、
極一部の車にまだ採用されているのですが、
まあ、バス釣りくらいでは使わないですよね…。


そもそも道無き道を行くこと自体は
完全なる環境破壊ですし(^^;)


そんなJeepも崖から転げ落ちて、自分の池に落ちるという
ミラクルな最後をとげ、軽の箱バンへとその役割は移行されました。
このタイプの4駆は生活4駆なんですが、
1速がめちゃくちゃローギアで、一応用途的には
事足りるということで、今もこのタイプを乗り続けています。
私も免許取りたて時に練習でよく運転してました。
2速発進で(笑)


必要性があって備えられている機能が作り出す機能美、
何か良いですね。道具としての機能美。
その辺はクランクベイトの機能美にも言えることで、
シンプルな構造の中に全て意味があって、
その形を成しているというのが、作り手としても理想なわけです。


Jeepみたいなクランクベイト、作って行きたいです。



最後に取り繕ったように無理矢理ルアーの話に繋げてみました(笑)




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